8. 職能神・生活に根ざした神(農耕・医療・工芸など)
農業・医療・工芸・航海・芸能など、人々の生活や職能に深く結びついて信仰された神々。実際の暮らしの守護神として全国に祀られています。
- 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ) 穀物神。稲荷神と同一視され、農耕・商売繁盛の守護神として全国に広く信仰される。
- 少彦名神(すくなひこなのかみ) 医療・薬・酒造の神。大国主神と共に国造りを行い、医薬・温泉信仰の対象ともなる。
- 大年神(おおとしのかみ) 穀物・農耕の神。新年と豊作を司る存在で、農村信仰と密接に結びつく。
- 木花咲耶姫(このはなさくやひめ) 富士山の女神であり、火中出産の神話から安産・子育ての守護神としても信仰される。
- 天宇受売命(あめのうずめのみこと) 芸能・舞踊の神。神楽や芸能関係者の守護神として祀られる。
- 布刀玉命(ふとだまのみこと) 占い・祭祀を司る神。忌部氏の祖神で、祭具や祭祀儀礼の守護神。
- 大山祇神(おおやまづみのかみ) 山の神。山岳信仰や林業の守護神としても信仰される。
- 猿田彦命(さるたひこのみこと) 道開きの神として旅・交通の守護神。商売繁盛や芸能の神としても祀られる。
- 塩土老翁神(しおつちのおじのかみ) 航海の神。海路の安全を導くとされ、漁業や船乗りに信仰された。
- 天御中主神(あめのみなかぬしのかみ) 宇宙の中心の神であり、道徳・倫理の守護神として後世に職能的信仰も広がった。
- 菊理媛神(くくりひめのかみ) 人と人を結ぶ縁結びの神。和合・調停の神として、生活の人間関係に深く結びついた。
- 石凝姥命(いしこりどめのみこと) 鏡作りの神。八咫鏡の製作神として工芸・祭具の守護神。
- 天日鷲命(あめのひわしのみこと) 麻・紙・製織の守護神。忌部氏の祖神として産業振興に結びつく。
まとめ|神様の名前から見える日本人の信仰心
日本神話に登場する神様たちは、それぞれが、自然の力・人の営み・生死の境界を象徴し、現代に至るまで信仰の対象となっています。
あなたが参拝する神社にも、この記事で紹介した神様のいずれかが祀られているかもしれません。
「名前と意味を知ること」で、祈りの意味も、神社の空気も、きっとより深く感じられるはずです。
FAQ よくある質問
有名な神様にはどんな神がいるの?
日本で有名な神様には、太陽の女神「天照大神(あまてらすおおみかみ)」、国造りの神「大国主命(おおくにぬしのみこと)」、海と嵐の神「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」などがいます。学問の神「菅原道真」や、商売繁盛の「恵比寿神」なども、現代の生活に根付いた信仰対象です。
神様の名前一覧はどうやって知るの?
神様の名前は、『古事記』や『日本書紀』などの古典に記載されていますが、初心者には難解です。インターネットでは「日本の神様100選」などの一覧記事があり、名前・意味・ご利益がわかりやすく整理されています。
神様はそれぞれどんな役割があるの?
日本の神様にはそれぞれ役割があります。たとえば、恋愛や縁結びには「大国主命」、学業成就には「菅原道真」、安産祈願には「木花咲耶姫」など、目的に応じて信仰される神様が異なります。
神様を祀っている神社はどこにあるの?
有名な神様は、それぞれを祀る代表的な神社があります。例えば、天照大神は伊勢神宮に、大国主命は出雲大社に祀られています。神様の名前で神社を検索すると、所在地や由緒を知ることができます。
初めて神社に行くけど、どう参拝すればいい?
神社での参拝は「二礼二拍手一礼」が基本です。鳥居をくぐる前に一礼し、手水舎で手と口を清め、神前ではまず感謝の気持ちを伝えることが大切です。お願いごとはその後に心を込めて伝えましょう。
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