光明真言(こうみょうしんごん)とは、23の梵字と休止符の「ウン」を加えた24字からなる密教の真言です。
正式名称は、『不空大灌頂光真言(ふくうだいかんぢょうこうしんごん)』。
あらゆる災難や厄災を取りの除くご利益があります。また、邪気を払い、悪い因縁や悪霊も祓うことができます。
光明真言とは
『光明真言』は大日如来(だいにちにょらい)さまの真言です。
大日如来(だいにちにょらい)は、真言密教の教主である仏であり、密教の本尊となる仏様です。大日は太陽の日輪を意味しており、全ての根源、宇宙そのものを司る仏様です。
また、未・申年生まれ守り本尊です。
大日如来は、一切の諸仏菩薩の本地 – 本地とは?
真言密教の教主である大日如来は、すべての仏・菩薩の本地です。本地というのは、人々を救うために現れる神々の本当の姿、その本来の仏・菩薩のことを言います。
また、様々な仏(菩薩や天部なども含む)が化身として日本の地に現れた権現(ごんげん)を本地垂迹(ほんじすいじゃく)といいます。垂迹(すいじゃく)は、神仏が現れることを言います。
光明真言のご利益、功徳、効果
光明真言の効果として最も大きいのは、人生の災難を取り除く力です。
真言宗では、「大日如来は全ての根本である」という教えになりますので、そのご利益は多種多様ですが、特にあらゆる邪魔、障害を取り除いてくれるご利益がありとされています。
光明真言は「不空羂索毘盧遮那仏大灌頂光真言」のなかで「この真言を聞くこと二、三遍或いは七遍すれば、一切の罪障を滅する」と説かれています。
先祖供養にもご利益があり、先祖供養をすることで、人生を良い方向へ運び、災いを軽減させる効果があります。
以下は、光明真言の主なご利益・功徳・効果です。
- 災難除去
- 厄払い
- 除霊
- 守護
- 浄化
- 先祖供養
- 現世安穏
- 所願成就
運が悪いと感じたり、身内に不幸が続いたりするときには、光明真言を唱えることで、邪気を払う効果が得られるでしょう。
光明眞言
前供養文と光明真言
となえたてまつる光明眞言は 大日普門の萬徳を二十三字に攝めたり おのれを空しゅうして 一心にとなえたてまつれば みほとけの光明に照らされて 三妄の霧おのづから霽れ 浄心の玉明かにして 眞如の月まどかならん
(三唱)
おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まにはんどま
じんばら はらばりたや うん
光明真言
おん
あぼきゃ べいろしゃのう
まかぼだら
まにはんどま じんばら
はらばりたや うん
初めのオンとは、供養のこと。
アボキャベイロシャノウとは、大日如来の智慧。仏の叡智そのもので、全ての仏のご利益はこの言葉に込められています。
マカボダラとは、薬師如来の悟りを求める心。業、病、災いを癒し浄化する。
マニとは、宝生如来の力で、豊かさを表す。大いなる豊かさが与えられる。
ハンドマとは、阿弥陀如来の力で、極楽往生を表す。
ジンバラハラバリタヤとは、お釈迦様の力であり、全ての命あるものを救う行動を表す。
最後のウンとは、悪を滅する力。
漢語音写 表記
唵 阿謨伽 尾盧左曩 摩訶母捺囉
[おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら]
麼抳 鉢納麼 入縛攞 鉢囉韈哆耶 吽
[まに はんどま じんばら はらばりたや うん]
コメント