31. 野槌(のづち)
- 特徴:蛇のような怪物。山や野に出る。
- 伝承地:関西・四国
- 備考:体が太くて短く、口がないとされる。
32. 野火(のび)
- 特徴:山野で発生する怪火。妖怪視される。
- 伝承地:全国
- 備考:死人の霊などが関係すると信じられている。
33. 野童(のわらべ)
- 特徴:野に現れる子供の姿の妖怪。
- 伝承地:四国・九州
- 備考:無邪気だが人を迷わせる力を持つ。
34. 火車(ひぐるま)
- 特徴:火の車に乗って死者の魂を奪う。
- 伝承地:西日本
- 備考:山中や村の外れで出現する。
35. 火の玉(ひのたま)
- 特徴:人魂や妖怪の姿とされる球状の火。
- 伝承地:全国(山中でも目撃多数)
- 備考:妖怪、死者、呪いなどの象徴。
36. 風狸(ふうり)
- 特徴:風を操る狸の妖怪。
- 伝承地:四国・九州
- 備考:風を起こして人を惑わす。
37. 山爺(やまじじい)
- 特徴:山中に住む老人の姿をした妖怪。力が強い。
- 伝承地:信州・関東
- 備考:山姥の対となることもある。
38. 雷獣(らいじゅう)
- 特徴:雷と共に現れる獣。山中の木に落ちる。
- 伝承地:全国
- 備考:天狗や雷神の使いとも言われる。
山の闇に、いまも潜む者たち
山の怪異たちは、もはや現代人の目には映らないかもしれません。けれども、木々がざわめき、霧が立ち込める瞬間――あなたの背後に気配を感じるなら、それは“彼ら”がまだそこにいる証なのです。
山の神や妖怪は、古代から続く自然信仰と人々の想像力の中で生き続けています。彼らは人間の理解を超えた、異界の住人。
私たちが文明に包まれ、自然から離れた今だからこそ、彼らの存在は再び輝きを増しているのかもしれません。
山は、ただの風景ではない。そこにはまだ、誰も知らぬ物語が息づいているのです――。
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