8 予言獣(災厄除け)
- 予言獣(よげんじゅう)総称 — アマビエ一族 — 江戸〜明治の瓦版に数多く描かれた、未来の災厄や疫病を“予言する”獣の総称です。代表格はアマビエで、「疫病が流行したら私の姿を写して人々に見せよ」と告げた存在として知られています。他にもアマビコ(尼彦)、神社姫、海彦姫など多様な系統があり、いずれも“姿を描くことで災いを避けられる”という共通の特徴を持っています。
- 尼彦入道(あまびこにゅうどう/尼彦) — 江戸後期〜明治期の瓦版に登場する予言獣で、海から現れ、疫病の流行とその回避法を告げたとされます。「姿を写して人に見せれば難を逃れる」と語るなど、アマビエと近しい性質をもつ存在です。三本足で毛むくじゃら、人語を話すことが特徴です。
- 件(くだん) — 牛の身体に人の顔を持つ予言獣で、未来の政治・戦乱・疫病や豊凶を正確に告げるとされます。予言を述べるとすぐに死ぬという特殊な性質を持ち、“正しい備え”を促す災厄回避の象徴として伝えられています。
- 送り狼/送り犬(おくりおおかみ/おくりいぬ) — 山道や夜道で人の後ろを静かについてくる霊獣で、決して襲わず、外敵や危険を避けるように導いてくれる守護的な存在です。“家まで送り届ける”という逸話も多く、感謝の言葉をかけるとより優しく見守ると語られます。
- 山男(やまおとこ)〈善性伝承〉 — 山の怪異とされながら、地域によっては旅人に道を教えたり、食べ物を分け与えたりと親切な行動をとる例が多く見られます。山の精霊に近い導き手として、人を災いから守る存在として扱われることもあります。
- アマビエ — 江戸後期、海中から現れ「疫病が流行したら私の姿を絵に描いて人々に見せよ」と告げたと記録される霊体です。災厄除け・疫病退散の象徴として現代でも広く知られています。
- アマビコ(尼彦・海彦) — アマビエと同系統の予言獣で、豊作・天候・疫病などの兆しを知らせる存在です。出現は吉兆と警告の両面を持ち、人々に備えを促す“導きの霊”として語られています。
怖くない妖怪は暮らしを照らす存在
優しい妖怪は、恐怖の対象ではなく、
困ったときにそっと助けてくれる存在
家や家族を見守る心の守護者
として伝えられてきました。
座敷童子、送り狼、春の精霊、ふらり火――
どの存在も、人々が自然や目に見えない世界と共に生きてきた証であり、
「怖くない妖怪」「守ってくれる妖怪」として長く愛され続けています。
この記事を通して、あなたの心に少しでも温かい気持ちが灯り、
お気に入りの“優しい妖怪”が見つかれば幸いです。
気になる存在がいれば、ぜひ個別の伝承も深くたどってみてください。
FAQ よくある質問
縁起のいい妖怪にはどんなものがありますか?
座敷童子・倉ぼっこ・送り狼・善狐・白蛇など、家庭繁栄・守護・金運に関わる良性の妖怪が日本各地に伝わっています。地域ごとに役割や意味が少しずつ異なるのも特徴です。
幸運を呼ぶ精霊や自然の存在とは何ですか?
雪童子や春告げ女、木霊(こだま)など、季節や自然現象に宿る精霊が「吉兆」「恵みの象徴」として語られています。害意はなく、人々の暮らしをそっと見守る存在です。
吉兆の神獣にはどんな種類がありますか?
獏(ばく)・猩々・八咫烏・白鹿などが代表的です。いずれも厄除け、勝利、導きなどの象徴として信仰され、良運をもたらす存在として扱われています。

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