明王は、密教における尊格及び称号で、如来の変化身ともされる。大日如来の命を奉じ、怒りの相を表し、悪魔を降伏(ごうぶく)して仏法を守護する諸尊です。明王は、呪文の王者を意味します。
ここでは、明王の梵字、ご利益、真言などを紹介していきます。
明王の梵字とご利益 一覧
不動明王(ふどうみょうおう)
大日如来の命を受けて魔軍を撃退し、災害悪毒を除き、煩悩(ぼんのう)を断ち切り、行者を守り、諸願を満足させる。酉年生まれ守り本尊です。
[ご利益]:除災招福、戦勝、悪魔退散、修行者守護、厄除災難、国家安泰、現世利益
[真言]:なーまくさーまんだーば さらなんせんだ まーかろしゃーな そわたやうんたらた かんまん
[梵字 – 読み方]:カーン
大元帥明王(だいげんすいみょうおう)
全ての明王の総帥。絶大的な力で国を護り外敵を降伏させる。
[ご利益]:必勝祈願、国土防衛、疫病退散
[真言]:ノウボウ・タリ・タボリ・バラボリ・シャキンメイ・タラサンタン・オエンビ・ソワカ
[梵字 – 読み方]:ア
降三世明王(ごうざんぜみょうおう)
東方に位し、3世にわたる三毒を降伏(ごうぶく)させるところからこの名がある。像は普通三眼で、四面八臂(はっぴ)、怒りの表情をし、火炎を背に負い、足下に大自在天と烏摩妃(うまひ)を踏みつける姿。
[ご利益]:煩悩除去、悪魔退散
[真言]:おん にそむば ばさらうんぱった
[梵字 – 読み方]:ウーン
軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)
南方に配される。ふつう一面三目八臂(はっぴ)で武器を持ち、憤怒(ふんぬ)の相をなし、蛇を瓔珞(ようらく)とする姿に表される。
[ご利益]:煩悩除去、息災延命
[真言]:おん あみりてい うんぱった
[梵字 – 読み方]:ウン
金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)
北方を守護し、悪魔を降伏(ごうぶく)する。三面六臂(ろっぴ)で、中心の面は五眼。
[ご利益]:息災健康、怨敵退散
[真言]:おん ばさらやきしゃ うん
[梵字 – 読み方]:ウーン
烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)
不浄潔と訳し、不浄を清める仏教の守り神。便所に祀り、また出産の浄めの神ともする。
[ご利益]:不浄除け、金運上昇
[真言]:オン・シュリマリママリ・マリシュシュリ・ソワカ
[梵字 – 読み方]:ウーン
青面金剛(しょうめんこんごう)
身体は青色で、六臂(ろっぴ)または二臂、四臂、目は赤くて三眼で、怒りの形相をとる。病魔を退散させる威力があるとする。
[ご利益]:健康長寿
[真言]:おん でいば やきしゃ ばんだ ばんだ かかかか そわか
[梵字 – 読み方]:キリーク
孔雀明王(くじゃくみょうおう)
毒蛇を食うクジャクを神格化した明王。祈れば一切の害毒を除くとされる。
[ご利益]:雨乞い、息災延命、災難除去
[真言]:おん まゆらきらんてい そわか
[梵字 – 読み方]:マ
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