「ゼウス」「アマテラス」「インティ」――その名前を聞いたとき、あなたの心にはどんな物語が浮かびますか?
世界には、数千年の時を超えて語り継がれてきた神々が存在し、人々の祈りや願いとともに生き続けてきました。
ここでは、ギリシャ神話や北欧神話、日本神話をはじめ、エジプト、メソポタミア、インカ、ケルト、中国など14の神話文化圏から、実際に信仰されてきた神々を一覧でご紹介します。
歴史や文化の背景をふまえながら、「神様とは何か?」という根本的な問いにも触れていきます。
子どもから大人まで楽しめる内容で、宗教や歴史を学び直すきっかけに。旅行や教育の場でも役立つはずです。
神々の物語を知ることは、私たち自身の文化や生き方を見つめ直すことにつながります。
世界の有名な神様 一覧
世界には数えきれないほどの神様が存在し、それぞれの文化や歴史の中で大切に祀られてきました。ここでは、特に有名で広く知られる神々を一覧でご紹介します。
1. ギリシャ神話の神々|オリュンポス十二神を中心とした古代ギリシャの神々
古代ギリシャ神話は、ゼウスを頂点とする「オリュンポス十二神」や多様な神性を持つ神々によって構成されており、西洋文化や哲学、文学に大きな影響を与えてきました。愛と美の女神アフロディテ、知恵の女神アテナ、戦いの神アレスなど、人間の感情や自然現象を神格化したこれらの神々は、今日においても映画やゲーム、文学作品に登場するなど、その存在は非常に身近です。
- ゼウス(Zeus / Ζεύς)
天空と雷の神。オリュンポス十二神の王で、秩序・法・支配の象徴。 - ヘラ(Hera / Ἥρα)
結婚と家庭の女神。ゼウスの妻であり、女性の守護神としても崇拝された。 - ポセイドン(Poseidon / Ποσειδῶν)
海と地震の神。トライデント(三叉の矛)を持ち、馬と関係が深い。 - アテナ(Athena / Ἀθηνᾶ)
知恵と戦略、工芸の女神。ゼウスの頭から生まれたとされる。 - アポロン(Apollo / Ἀπόλλων)
音楽、予言、太陽、癒しの神。デルフォイ神託の神でもある。 - アルテミス(Artemis / Ἄρτεμις)
狩猟と純潔、月の女神。アポロンの双子の妹。 - アフロディテ(Aphrodite / Ἀφροδίτη)
愛と美の女神。海の泡から誕生したとされる。 - アレス(Ares / Ἄρης)
戦の神。暴力的で恐れられたが、勇猛さの象徴でもある。 - ヘパイストス(Hephaestus / Ἥφαιστος)
鍛冶と火の神。アフロディテの夫であり、神々の武器を作った。 - ヘルメス(Hermes / Ἑρμῆς)
伝令の神であり、商業・旅人・盗賊の守護神。冥界の案内者でもある。 - デメテル(Demeter / Δημήτηρ)
農耕と豊穣の女神。大地の実りを司り、人々に穀物を与えた。娘ペルセポネとの神話は四季の由来として知られる。 - ヘスティア(Hestia / Ἑστία)
炉と家庭の女神。争いを避ける穏やかな神で、家庭や都市の祭壇における聖火を守護する存在とされた。 - ディオニュソス(Dionysus / Διόνυσος)
酒と狂乱、演劇の神。神々の中で最も人間に近い存在とされた。 - ハデス(Hades / ᾍδης)
冥界の支配者。死後の世界と財宝の神でもある。
2. ローマ神話の神々|古代ローマで信仰された神々の役割と意味
ローマ神話はギリシャ神話を土台としつつ、独自の宗教観や政治体系と結びついて発展した神話体系です。ユピテル(ゼウスに相当)やユーノー、ミネルウァなど、ギリシャ神と対応する神が多い一方で、ローマ独自の神々や民間信仰も融合されています。
- ユピテル(Jupiter / Iuppiter)
天空と雷の神。ローマ国家の守護神で、ゼウスに相当する存在。 - ユーノー(Juno)
結婚と出産の女神。ユピテルの妃で、ローマ女性の守護神。 - ネプトゥーヌス(Neptunus)
海と水の神。ポセイドンに対応し、軍事的勝利との関連もあった。 - ミネルウァ(Minerva)
知恵、工芸、戦略の女神。アテナと同一視されるが、独自の神殿も存在。 - アポッロ(Apollo)
音楽、予言、太陽の神。ギリシャから直接取り入れられた数少ない神。 - ディアナ(Diana)
狩猟と月の女神。アルテミスに相当し、純潔の象徴とされた。 - ウェヌス(Venus)
愛と美の女神。アフロディテと類似し、カエサル家の祖神とされた。 - マルス(Mars)
戦と農耕の神。アレスとは異なり、ローマでは建国の守護神として崇敬された。 - ウゥルカヌス(Vulcanus / Vulcan)
火と鍛冶の神。都市の守護と災厄防止の神格も帯びる。 - メルクリウス(Mercurius / Mercury)
商業、通信、旅の神。ヘルメスと対応しつつ、商業の守護神として信仰された。 - バックス(Bacchus)
酒と狂乱の神。ディオニュソスに相当し、祝祭バッカナリアと関連。 - プルート(Pluto)
冥界の神。ギリシャのハデスと同一視されるが、ローマでは富の神としての性格も強調された。
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