9. その他の世界各地の悪魔・悪霊・魔物
- Wendigo(ウェンディゴ)(北米先住民伝承)
人肉を求める飢餓と貪欲の悪霊で、極限状態のカニバリズムと結び付けられる恐怖の存在。 - Skinwalker(スキンウォーカー)(ナバホ)
動物に変身する術を用いる呪術師・魔術師で、重い禁忌を犯した邪悪な存在として恐れられる。 - Pontianak(ポンティアナック)(マレー・インドネシア)
出産時に死んだ女性の怨霊で、夜に男性を襲い血を吸うとされる女幽霊。 - Manananggal(マナナンガル)(フィリピン)
上半身だけで翼を生やして飛行し、眠る人の内臓や胎児を喰らうとされる女悪魔。 - Aswang(アスワン)(フィリピン)
吸血や臓器を喰らう魔物の総称で、吸血鬼・人狼・魔女など様々なタイプが存在する恐怖の怪異群。 - Leyak(レヤック)(バリ)
生首が内臓をぶら下げて飛ぶ姿などで知られる魔物。闇の儀式や黒魔術と結び付けられる。 - Pocong(ポチョン)(インドネシア・マレー)
白い布で包まれたまま跳ねて現れる死者の霊。正しく埋葬されなかった魂の怪異とされる。 - Toyol(トヨル)(マレー)
死産した子どもの霊や小さな精霊を使役して、金品を盗ませるとされる盗みの悪霊。 - Penanggalan(ペナンガラン)(マレー・インドネシア)
首と内臓だけが分離して飛行し、血を吸うとされる女悪魔。産婦や乳児を襲う存在としても語られる。 - La Llorona(ラ・ヨローナ)(中南米)
子どもを失った女の怨霊で、川辺で泣きながらさまよい、人を水辺に誘って溺死させるとされる。 - Rangda(ランダ)(バリ神話)
レヤクたちを率いる魔女にして「悪魔女王」。子どもを喰らう恐ろしい存在で、善神バロンと対立する。 - Guayota(グアヨタ)(グアンチェ神話)
カナリア諸島テイデ山の火山に棲む「悪の神」。太陽をさらい、世界を暗闇にしたと伝えられる地下世界の支配者。 - Gualichu(Gualicho/グアリチュ)(マプチェ神話)
病や不幸・呪いの原因とされる悪霊。不運や災いをもたらす抽象的な悪の力として恐れられる。 - Mephistopheles(メフィストフェレス)(ドイツ伝承・文学)
ファウストと契約を結ぶ悪魔で、「悪魔との取引」や契約悪魔の象徴的存在となった。 - Akuma(アクマ)(日本のキリスト教用語・一般語)
「Devil/Demon」の訳語として広まり、一般には悪の化身・邪悪な霊的存在を指す概念的な悪魔。 - Wechuge(ウェチュゲ)(アサバスカン系)
人食いの霊・怪物として伝えられる北方先住民の悪霊。タブーを破った人間が変じる存在とされることもある。 - Pruflas(プルフラス)(グリモワール系)
混乱と戦争、裏切りや騒乱を起こす悪魔として、『Pseudomonarchia Daemonum』などに登場する。 - Abigor(アビゴール)(キリスト教悪魔学)
騎士と戦争を司る悪魔。軍事戦術や戦争の技を教える存在として『Dictionnaire Infernal』などに記載される。 - Grim Reaper(グリム・リーパー/死神)(ヨーロッパ全域) 黒いローブをまとい、大鎌を持つ骸骨の姿で描かれる「死の擬人化」。魂を刈り取り、あの世へ導く存在として、悪魔的な恐怖と畏敬の象徴となっている。
- Púca(プーカ/プーカ)(アイルランド民間伝承) 馬・山羊・犬・人間などに姿を変えるいたずら好きの妖精/悪霊。人を夜の荒野に迷わせたり、幸福と不幸の両方をもたらす二面性を持つ存在。
- El Coco(エル・ココ/エル・ククイ)(スペイン・ラテン圏) 言うことを聞かない子どもを袋に入れて連れ去るとされるお化け。子どもを戒めるために語られる「西洋版の子ども食い悪魔」として、恐怖の象徴になっている。
- Bugbear(バグベア)(イングランド民間伝承) 子どもをさらうと言われる熊のような怪物。夜更かしや悪戯を戒めるために語られる「見えない恐怖」で、後に「漠然とした怖いもの」の意味も帯びるようになった。
- Baba Yaga(バーバ・ヤガー)(スラヴ民間伝承) 鶏の脚を持つ小屋に住む老女の魔女。森の奥で旅人を試し、時に助け、時に食らうと言われる、恐怖と知恵を併せ持つ魔女的・悪魔的存在。
- 鬼(おに)
角と牙を持ち、地獄の獄卒から山の怪物まで幅広く描かれる人喰いの鬼。和風の「悪魔」として恐怖と懲罰の象徴となっている。 - 酒呑童子(しゅてんどうじ)
京の都を脅かしたとされる鬼の頭領で、人間をさらい喰らう「鬼王」。源頼光らに討伐された伝説で知られる。 - 般若(はんにゃ)
嫉妬と怨念に狂った女性の魂が鬼と化した姿。能面としても有名で、女性悪魔・鬼女の象徴的イメージとなっている。 - 餓鬼(がき)
飢えと渇きに苦しみ続ける亡者の姿をした鬼。際限ない欲望の罰として、常に食べ物や飲み物を求める悪鬼・悪霊のイメージを持つ。 - 牛鬼(うしおに)
牛の頭と蜘蛛や怪物の身体を持つ海辺の魔物。海岸や河口に現れ、人々を襲う凶悪な妖怪として描かれる。 - 山姥(やまうば)
山中に棲み、旅人や子どもを喰らうとされる山の魔女。人喰いの老婆として、怪談や昔話に数多く登場する。 - 夜叉(やしゃ)
暴悪な鬼神として知られ、仏敵として恐れられる戦闘の魔神。仏教では守護神化する夜叉もいるが、本来は人を害する鬼神の側面が強い。 - 羅刹(らせつ)
人肉を喰らう悪鬼で、地獄や戦場に現れる恐怖の殺戮者。インド由来の「ラクシャサ」が仏教に取り入れられた姿とされる。 - 茨木童子(いばらきどうじ)
酒呑童子の片腕として知られる凶悪な鬼。腕を切り落とされても逃げ延びた不死性を持つ鬼として伝承される。 - 餓者髑髏(がしゃどくろ)
大量の死体の怨念が集合して生まれた巨大な骸骨の怪物。夜間に現れ、人間を握り潰して喰らう災厄の存在。 - 怨霊(おんりょう)
強い恨みを抱き、病・災害・死をも引き起こすとされる最恐クラスの霊的存在。歴史上の人物が怨霊化した例も多く語られる。 - 文車妖妃(ふぐるまようひ)
怨念が宿った書物や文書から生まれたとされる妖女。恨みや呪詛のこもった文書が妖怪化した、恐怖の女悪霊として描かれる。
世界の悪魔を知ることは、恐怖と物語を深く理解すること
世界の悪魔や悪霊には、それぞれの文化が抱いてきた不安や恐怖、そして物語が込められています。本記事が、悪魔の名前や特徴を知るきっかけとなり、創作や知識の幅を広げる手助けになれば嬉しく思います。
気になる悪魔がいたら、ぜひその由来や物語をもう少し掘り下げてみてください。新しい発見が、きっと次のアイデアにつながります。
FAQ よくある質問
世界にはどんな悪魔や悪霊がいますか?
世界には、キリスト教悪魔学のデーモン、メソポタミア神話の悪霊、イスラムのジン、ヒンドゥーのアスラ、日本の鬼や餓鬼など、多様な悪魔的存在が登場します。それぞれが文化や宗教ごとに異なる役割や象徴を持っています。
悪魔と悪霊や魔物の違いとは何ですか?
一般的に悪魔は宗教的な「邪悪の象徴」として位置づけられ、悪霊は死者の魂が害を与える存在、魔物は怪物的な性質を持つ伝承上の生き物を指します。ただし地域や物語によって分類が曖昧になる場合もあります。

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