神話や伝説には、世界各地で“犬や狼”が特別な存在として描かれてきました。
死者の国を守る番犬、破壊をもたらす魔狼、人を導く精霊犬──その姿は文化によって異なりますが、いずれも深い象徴性を持ち、人々の想像力を刺激してきました。
ここでは、神話に登場する、世界中の代表的な犬・狼・犬系怪物をわかりやすく整理しました。
ケルベロスやフェンリルといった有名な魔獣から、地域の伝承に残る精霊犬・妖怪犬まで、
創作・キャラクター設定などとして役立つ情報をまとめています。
世界の神話・伝説の犬・狼一覧
出典・参考:Wikipedia – List of legendary creatures by type
- アドレット|Adlet 【イヌイット】
人間の女性と犬の間に生まれたとされる“犬人族”。人間を襲ったため追放されたと語られる。 - アクルット|Akhlut 【イヌイット】
陸と海を行き来する“狼 × シャチ”の混成獣。氷海で獲物を追う恐ろしい狩人。 - アマロック|Amarok 【イヌイット】
夜に単独で狩りを行う巨大な狼。群れをつくらず、孤独な存在として知られる。 - アヌビス|Anubis 【エジプト】
ミイラ作りと死後の世界を司る神。ジャッカルの頭を持ち、死者の心臓を裁く役割を持つ。 - アラレズ|Aralez 【アルメニア】
天から降りてきて、戦死者の傷を舐めて蘇らせる翼を持つ神聖な犬。 - アセナ|Asena 【アルタイ/トルコ系】
突厥(トルコ系民族)の祖となった英雄を産んだ“神聖な母狼”。トルコ系民族の起源神話で非常に重要。 - アックスハンドル・ハウンド|Axehandle Hound 【北米民話】
斧の柄の形をした奇妙な犬。森に放置された斧の柄を食べて生きるとされる。 - ブラックドッグ|Black Dog(バァゲスト/ブラック・シャック)【イギリス】
悪魔や地獄の番犬とされる黒い幽霊犬。巨大な体と炎のような眼を持ち、不吉の前兆として恐れられた。 - ジェヴォーダンの獣|Beast of Gévaudan 【フランス】
18世紀にフランスの地方を恐怖に陥れた食人獣。大型の狼または狼型の怪物と考えられる。 - カルブンクル|Carbuncle 【チロエ(チリ)】
数ある姿の中のひとつに“光を放つ小さな犬”の姿があるとされる。宝石のような発光体を持つ。 - ケルベロス|Cerberus 【ギリシャ・ローマ神話】
冥界の門を守る三つ首の地獄犬。オルトロスの兄弟で、ハデスに仕える。尻尾は蛇とされることもある。 - チュパカブラ|Chupacabra 【ラテンアメリカ】
家畜の血を吸うとされる怪物。しばしばコヨーテ型の怪異として描かれ、犬型怪物と誤認される例も多い。 - クー・シー|Cu Sith(Cusith) 【アイルランド/スコットランド】
緑色の毛並みを持つ巨大な妖精犬。死の前触れを知らせる“地獄犬”として語られる。 - クロコッタ|Crocotta 【インド・エチオピア伝承】
人の声を真似て誘い出すとされる犬狼の怪物。ライオンやハイエナ由来の伝説とも関連。 - キノケファリ|Cynocephaly 【世界各地の伝承】
“犬頭人”の総称。古代ギリシャの旅行記や中世の伝承に登場し、インドやエジプトに住むとされた。 - アクタイオーンの猟犬|Dogs of Actaeon 【ギリシャ神話】
狩人アクタイオーンが鹿に変えられた際、彼を主人と気づかずに襲いかかった忠実な猟犬たち。 - ファイリニス|Failinis 【アイルランド】
魔法の力を持つ伝説の猟犬。あらゆる獲物を捕らえ、盗品を見つけ、呪いを解くなど多彩な能力を持つ。 - フェンリル|Fenrir 【北欧神話】
巨狼。ラグナロクでオーディンを殺す運命にある最強の狼。ロキの子として知られる。 - ゲラート|Gelert 【ウェールズ】
ウェールズ王ルウェリンに誤って殺された忠犬。王が後に真相を知り、深く後悔したという悲劇の物語が残る。 - ヘルハウンド|Hellhound 【世界各地】
死の前兆として現れる超自然的な黒い犬。炎の目を持ち、冥界の番犬として描かれることも多い。

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